人生は何度かやり直せる。

前のブログのタイトルは「安斎家のフツウな門前生活」、
今のブログのタイトルは「安斎家のフツウな城下町暮らし」です。
なぜそんなタイトルを付けたかについて書こうかと思います。

2007年、31歳まで、僕は「フツウ」という言葉を忌み嫌っていました。
「フツウそんなこと言わないよね」とか
「フツウはそうだよね」とか言われると、
「あんたのフツウとおれのフツウは違うし、
 それぞれの事象についてフツウを定義できるのかい、あんたに?」
とか思っていました。

加えて、自分はスペシャルだと思っていたし、
フツウに暮らしたい、という人を蔑んでいました。

そんな万能感に満ち溢れていた僕が、
今思えばどうでもいいことで精神的に病んでしまい、体調を崩しました。

夜眠れない、朝起きられない。
一日4時間ほどしか働けない。
食欲が湧かない、
大事な血管が切れた音が聞こえたり、
お腹がどんどん膨らむという妄想に支配され、
過呼吸になって病院に運ばれる日々が続きました。
一年間で体重が18キロ落ちました。

スペシャルだと思っていた自分が、
フツウの生活さえままならない。

そんな状態が続いている間に、多笑が生まれました。
とにかく、必死でした。
家族がフツウの暮らしをできるようお給料をもらうために、
必死で会社へ行って、せめてフツウの仕事をしようともがきました。

家族の支えもあって、どうにかこうにか生きてきました。

長野に戻ったとき、まだ僕はフツウの生活をする自信がありませんでした。
だから、「門前暮らしのすすめ」でブログを書かせていただくと決まったとき、
真っ先にタイトルに浮かんだのは「フツウな暮らし」でした。
希望を込めてのことです。

門前では、たくさんの素敵な人たちに出会いました。
自分で言うのもなんですが、こんな僕に愛情をもって接してくれる人がたくさんいました。
本当に生きていてよかったと思わされました。
とりわけ、安斎リハビリプログラム「門前グダグダTV」をプロデュースしてくれた
新進気鋭のデザイナー太田伸幸氏には本当に感謝しています。

今、僕は再び「フツウ」から「スペシャル」になるべく、
勉強に勉強を重ねています。
先週、医業経営コンサルタントの合格通知が届き、
今日、簿記2級の発表があって、合格が判明しました。
昔から机の前にじっと座っていられなかった僕にとって、
この一年は、一生で一番勉強した一年でした。

36歳、再びスタートラインに立ちました。

「人生は何度でもやり直せる」と言えるほどの経験はありませんが、
「人生は何度か、やり直せる」と思いました。

これから僕はこれまで学んだ経営学を駆使して、
経営者を、その従業員を、そしてそのお客様を幸せにするお手伝いをしていきます。

挫折に打ちひしがれている人がいたら、伝えてあげたい。
人生は、何度かやり直せます。

(夫記)



2013年03月04日 Posted by安斎 at 23:59 │Comments(4)

この記事へのコメント
先日はわざわざお返事いただきありがとうございます。
ご主人にも大変だった時期があるのですね。何だか今回のブログはみんなの背中を押してくれる気がします。勇気づけられます。

ちなみにうちの夫も立命館に通っていたのですよ。その後、他の大学に入り直したのですが。ちょっとした共通点がうれしいですね。
Posted by なおみ at 2013年03月05日 16:39
なおみさん

自分だったら聞くのが嫌になるほど壮絶な数年だったので、少し控えめに書きました。
まだフツウには達していませんが、トンネルの出口が見えたような気がします。
Posted by 安斎 at 2013年03月06日 22:55
合格おめでとう!今仕事サボり中なんだけど(笑)オレも頑張ろうと思った!お互い背負うものもあって沢山の幸せと少しの大変さもあるけど前向きに行こう!では、4月松本で会おう(^-^)/
Posted by 仙台の大友だよ at 2013年03月27日 16:07
大友、読んでくれてたんか。
まー、まだまだ大変だわ。
でも、少し希望の光が見えてきたかな。
松本で飲もう。
Posted by 安斎 at 2013年03月29日 18:51
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