長野県産ワインは、いつからこんなにおいしくなったのだろう。
ワインのおいしさとは、すなわちぶどうのおいしさなわけですが、
温暖化が進んで、ワイン用ぶどうの産地がどんどん北上してきて、
長野県の冷涼な気候がぶどう栽培にぴったりになってきたそうな。
(近頃では北海道でもワインづくりが盛んです)
そもそも長野県は、年間降水量が少なかったり、平均日照時間が長かったり、
山だらけで傾斜地だらけなので、水はけが良かったり、寒暖差が大きかったり、
南北に長いので、各地の気象条件によっていろんな品種が栽培可能だったり、
ぶどう栽培に適した自然条件がそろっているのだとか。
そして、そんなぶどうの力を引き出して
土地ごとの個性あるワインを醸すワイナリーが各地にあり、
競うようにおいしいワインをつくっているというわけです。
それを後押しするように、長野県では独自の「長野県原産地呼称管理制度」という
厳しい基準を通過したワインだけを認定する制度を設けています。
(ほかにシードル、日本酒、焼酎、米の部門がある)
さらに、おいしい長野県産ワインを日本中に、いや世界中に知らしめようと
「信州ワインバレー構想」が策定されたのであります。
と、やや語気が荒くなったのは、
最近、長野県観光部が運営する
このサイト上の特集記事のため、
県内のワイナリーを訪ねては、そこの醸造責任者の方に
いろいろとお話をお聞きしているからです。
(そのへんのお話は、ぜひ上記サイトをご覧ください。近日公開)
これまでうかがったのは
山辺ワイナリー、
安曇野ワイナリー、
あづみアップルスイス村ワイナリー。
山辺ワイナリーはわが家から車で10分ほど、
ほか2軒は30分ほどで行ける距離にあって、
いずれも日本アルプスワインバレーと呼ばれるエリアに位置します。
取材のたびにおすすめのワインを教えてもらっては、ほくほくと買って帰り、
わが家備え付けの地下のセラー(台所の床下ともいう)に並べ、
週末ごとにワインを楽しんでいます。
さて、わが家から徒歩数分のところ、
東町通りと上土通りを結ぶ東小路(あずまこうじ)に丸山鶏肉店があります。
松本には、山賊焼きの看板を掲げた店をあちこちに見かけるのですが、
ここ以外にもいくつか鶏肉専門店があるのは、そのせいなのでしょうか。
店の奥が広い厨房になっていて、そこでさばいた新鮮な肉が、
部位ごとにガラスケースに並びます。
今夜飲む1本を思い浮かべながら、何を買おうか迷うのも楽しいひととき。
山辺ワイナリー「メルロ畑の番人2010」、
フルボディのしっかりした赤には鶏モツの煮込みを。
あづみアップル「メルロー・ロゼ」には
砂肝とネギのニンニク炒めを。
安曇野ワイナリー「シャルドネシュールリー」、
舌先にちりちりと微かな発砲を感じる後味すっきりの白には、
なんだったかな、失念。
昨夜は、あづみアップル「ソーヴィニヨン・ブラン」に
鶏もも肉と九条ネギ(みたいなの)の塩糀炒めを合わせました。
すっきりクリアなこの白には、白身の魚が合いそう。
というわけで、次は魚屋を開拓したいと思います。
(妻記)